企業に就業規則があるように
学校にも校則があり、一定の秩序が
保たれています。
文部科学省は、校則について
「児童生徒が健全な学校生活を営み、
より良く成長・発達していくため、
各学校の責任と判断の下に
それぞれ定められる一定の決まり」
と定めています。
学校によっては独自の校則があるところも
多いですが、東京・堀越高校では、
男女交際を禁じる校則に違反したとして
自主退学勧告を受け退学した元生徒の女性が
学校側を訴えた裁判の判決がありました。
学校側は、この校則について、
生徒を学業などに専念させるものとして
合理的で、有効だと主張しました。
東京地裁は、男女交際禁止の校則について
「生徒を規律するものとして有効」としたものの、
「教育的指導などをすることなく、自主退学の
勧告を行ったことは、社会通念上、
著しく妥当を欠いている」と指摘し
学園側に約97万円の支払いを命じる判決を
言い渡しました。
(写真は日テレnewsより)
規律を守るために恋愛禁止の校則は有効と
しながらも、教育的指導をせずに
自主退学勧告を行ったことは社会通念上
妥当ではない。
としていることから、会社の就業規則も
参考になる部分があります。
就業規則も校則の一文(ルール)も
何らかの目的があり
定められていることが多いですが、
部分だけを捉えて、目的を理解しないことから
トラブルとなることも多くあります。
また権利の濫用もよくありません。
なぜそのルールが作られたのかを理解し、
教育・指導をして改善を促すことは
必要です。
一般的にも態度が悪いというだけで
解雇することは認められていません。
教育することで改善を求めることが
第一歩です。
就業規則の目的条文には
「企業秩序の維持と従業員の労働条件、
福祉の向上」と記載されているものも
多くあります。
もちろん時代に沿わない内容があれば
見直しをかけることも必要。
お互いにいい会社をつくっていきましょう。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社