アクサ生命が「社長さん白書2025」の
結果を公表しました。
この調査結果は、全国47都道府県、
18,976人の中小企業経営者を対象に
実施したもので、より実態に近いもの
となっています。
主なポイントとしては、
■経営資源である「人」への関心が高まる
経営の最重要資源について聞いたところ、
「人」と考える経営者が約8割に上りました。
現在の経営の心配ごとでは、
「組織・人材のマネジメント」と答えた割合が
41.3%と高く、2013年調査の22.6%から
大きく伸び、売上拡大(41.8%)と同等の
関心を集めていることが分かりました。
少子高齢化による労働人口の減少や
労働市場の変化が影響しているものと
思われます。
■人材確保策で「賃上げ」が前年比約4.8倍と
急速に進展
人材確保の施策としては「賃上げ」(46.9%)や
「現在の福利厚生の充実」(27.6%)などが
上位となり、最も多かった「賃上げ」は
2024年調査の9.8%から約4.8倍と急速に
進展しました。
「再雇用、定年延長を導入」、
「健康経営優良法人認定取得」
という回答もあり、人材の採用・定着に向けた
施策に注力する経営者が増えています。
■職場環境の整備に課題
「人」への関心が高まる一方で、
職場でのストレスチェックを
「既に実施している」あるいは
「実施を検討している」は20.9%にとどまり、
多くはまだ手探りの状況でした。
「育児・介護休業法」についても7割以上が
「聞いたことがあるが内容は知らない」
あるいは「知らない」と回答し、
改正内容の浸透が不足しているようです。
■経営者と従業員に価値観のギャップ
経営者と従業員の価値観にはギャップが
あることも明らかになりました。
人生において重視することは、
経営者は「家族関係」や「仕事の充実度」に
回答が集まりましたが、
従業員は「精神的なゆとり」や「自由な時間」
を求めています。
長期的な人材確保に向けて多様化する従業員の
価値観を理解する必要がありそうです。
所見
今や経営の心配事は「売上拡大」に並び
「人」や「組織」にシフトしています。
どう人材を確保しようか、定着のための
施策は何かなど、企業が頭を悩ませて
いるひとつです。
もちろん、労働時間管理や社内ルールの
作成、就業規則の整備がセットです。
また法改正への対応が遅れているという点も
気になります。
従業員50人未満の事業場のストレスチェック
義務化は3年以内に行われるので、まだ
余裕があると言えばそうですが、
ストレスをどう把握し、対応していくかは
今からでも対策を行うことは重要です。
育児介護法に関しては、今年の4月、
そして10月にも新たに施行されるため
規則の改定も含めて対応が必要です。
→ここは顧問社労士にご相談ください。
経営者と従業員の価値観については
これはもう埋まらないというか、
資金投入も含めて人生をかけている
経営者と従業員の価値観はあって
当然で、それをどう理解して
マネジメントしていくかが経営
と言えます。
私も色々と考えながら経営しています。
福井の社労士
シナジー経営社会保険労務士法人
シナジー経営株式会社