もうしばらくするとGWですね。
今年もコロナの関係もあり計画を立てて旅行に行こうとは
なかなか難しい面もあるかもしれませんが、
休み明け、次のようなご相談が増えるので前もって、ご紹介します(笑)
『休み明けにいきなり「茶髪」にしてきた社員がいるので困っています。
「お客様に迷惑を掛けない程度の髪の色で」と注意しても
「髪の色は個人の自由じゃないですか?」と言って改めません。
このままにしておくと他の社員に同じような者が現れたりするのではないかと
懸念しております。どうしたら良いでしょうか。』
髪型や服装は、本来は各自の自由ですが、仕事中にどんな格好をしても
よいということではありません。
例えば制服がある会社では,効率性や安全性、統一性を考慮して制服を
義務付けています。
その場合は、私服の勤務は認められません。
髪型や制服を規制する目的は、
1.職場秩序を維持するため
2.社員の一体感を養うため
3.お客様へのサービス向上に努めるため
などがありますが、これらを会社のルールとして落とし込みがされていないと
ご質問のようなケースが出てきます。
特に接客や営業のような職種の人が他の人とは大きく違う行き過ぎた髪の色・形、
服装などの身だしなみで会社が損害を被る恐れがある場合には、
業務上の命令として規制することは可能です。
ただし、その場合は髪型、服装の制限に合理的な理由があり、
就業規則で明記することが必要となります。
その上で注意しても改まらず、「業務の運営に支障を来たしている」
場合には就業規則のルールに従い、懲戒などの対応をすることができます。
例えば、次のような場合です。
・明らかに不潔で接客業やサービス業にふさわしくない
・外見が誰の目にも奇抜であり、顧客や同僚等に対しても周囲に
不快感を与えている
・顧客からたびたび苦情を訴えられる、注意を促される
かといって解雇などの極端な懲戒は総合的に判断されます。
大事なことは、就業規則に違反したことの警告とそれに対する処分を
毅然と行うことです。
処分があることにより職場内の秩序も保たれますし、業務の運営に
大きく支障をきたすこともなくなります。
一度就業規則を見直し、服装、髪型に対する記載があるかどうか確認してみてください。
うそのような話ですが、GWや大型連休明けなどはこのような
ご相談が多いのです。
どう見られるかという訓練、考え方も就業規則や教育として必要です。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社