コロナ禍でも労働基準監督署の調査はあります。
厚生労働省が昨年1年間の全国で行った労基法、労働安全衛生法に関する調査結果を発表しました。
もっとも多い違反内容は、どの業種も労働時間に関する内容で調査を受けた約半分に
あたる47.3%の事業所で指摘されています。
●違法な時間外労働があったもの: 15,593 事業場(47.3%)
うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月 80 時間を超えるもの: 5,785 事業場(37.1%)
うち、月 100 時間を超えるもの: 3,564 事業場(22.9%)
うち、月 150 時間を超えるもの: 730 事業場( 4.7%)
うち、月 200 時間を超えるもの: 136 事業場( 0.9%)
加えて、 健康障害防止に関する内容も以前から指摘されており、健康診断実施後の異常がある方への
医師の所見や過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したものも全体の約半分に
あたる46.5%で指摘されています。
●過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの:15,338 事業場(46.5%)
新型コロナでお仕事が減り、ここ数ヶ月は長時間労働は少ないのかもしれません。
しかしながら、調査の対象期間は最大で2年間。
今の時期だからこそ対策を打つことが出来るものもあります。
なお、今年の4月の民法改正で賃金の債権は3年に変更されていますので、4月以降の賃金関係は、
今から3年後の2023年まで適用されます。
ぜひ調査の傾向を把握しておきましょう。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社