先日、「評価者研修」を行いました。
人材育成を狙いとした人事評価制度は評価者自身のスキルアップも
必要です。
その中で、評価者が陥るエラーをいくつか紹介しましたが、
その中で圧倒的に多かったのが
「アンカリング」というもの。
アンカリングは、アンカーという船のいかりに基づいて言われているもので、
心理学や行動経済学ではよく使われる言葉です。最初に提示されるものの
特徴や数値、価格によって、後に提示されるものの数値の判断が
ゆがめられることを(最初に提示されたものに近づく傾向)を指すため、
具体的には、部下の自己評価を基にそれがアンカーとなり、評価者が適切な評価が
できなくなってしまうことをいいます。
部下が3をつけたなら3、4をつけたなら4という感じですね。
これらを回避するには、
・部下の自己評価を見ずに評価する
・1回で評価するのではなく、2回、3回と評価する(一晩寝かす)
・その点数になる理由・根拠を客観的にわかるようにお互いが確認しておく(これができたら3、4など)
このような方法があります。
集合研修で行うと、それぞれの評価者(上司)がどんな特徴・エラーを持っているのか、
どのような視点で評価をしているのか、声掛けを行っているのかが見え、研修効果が高まります。
人材育成のための人事評価制度。
これを念頭に、適正な評価を行うための訓練の実施。大事な時間です。
評価者研修の実施について、ぜひご相談ください。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社