4月に昇給する企業が多い中、
「配偶者手当」(家族手当等)を
どうしたらよいかのご相談があります。
配偶者の扶養(103万、106万、130万、150万)
という壁に直面することも多くあり、
配偶者手当の在り方について
政府も報告書を出しています。
配偶者手当の見直しについて
具体的には、
・配偶者手当の廃止
・配偶者手当の縮小
・配偶者手当に変わる子供手当の増額
など企業の文化や人事制度の方向性
によって様々です。
政府も
女性の就業が進む等社会の実情が
大きく変化している中で、
配偶者の収入要件がある
「配偶者手当」については、
税制・社会保障制度とともに、
女性労働者の就業調整の要因と
なっているのは事実であり、
「配偶者の働き方に中立的な制度
となるよう見直しを進めることが
望まれる。」
と表明していますが、
賃金制度なので、
来月から簡単に変更しますというわけにも
いかず、丁寧な見直しが必要です。
報告書の中には、
(労使による企業の実情を踏まえた検討)
労使においては、
「経済の好循環の継続に向けた政労使の取組
(平成26年12月16日合意)」に基づき、
個々の企業の実情(共働き、単身者の増加や
生涯未婚率の上昇等企業内の従業員構成の
変化や企業を取り巻く環境の変化等)
も踏まえて、真摯な話合いを進めることが
期待される。
とされ、
配偶者手当を含めた賃金制度の円滑な
見直しに当たっては、
労働契約法、判例等に加え、企業事例等を
踏まえ、以下に留意する必要がある。
①ニーズの把握など従業員の納得性を
高める取組
②労使の丁寧な話合い・合意
③賃金原資総額の維持
④必要な経過措置
⑤決定後の新制度についての丁寧な説明
とあります。
経過措置としても2年ほどかけて
実行する場合もあります。
また、賃金の見直しについては判例等も
多くあり、神経を使う所でもあります。
どのように見直しをするべきなのか
会社の進むべき方向性や既存社員の状況も
含めて丁寧に行いましょう。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社