大事にしたい行動指針。
今回は、「物事の本質を捉える訓練をする」です。
経営計画の中で触れた内容ですが、
物事の本質を捉えるとは、情報過多の時代の中、
表面的な情報だけを捉えて自分勝手な解釈をしない
ことを指しています。
例えば、労働基準法で定める有給休暇5日の義務化。
単に5日間の有給休暇を取りなさい
と企業に定めているのではなく、
なぜそれが施行されたのかを知り、
5日取得することによって
企業にどのような影響があるのか、
また5日取得しても、生産性が変わらない、
もしくは生産性が向上するようになるためには
何が必要なのかを考える必要があります。
これはトップ並びにリーダー。そして働く人が考える。
いわゆる問題提起をするということ。
「決まりだからやりなさい」
と言っても納得しないですよね。
なんで?という疑問に答えなきゃいけない。
特に社労士事務所で働くスタッフは経営者や人事責任者、
担当者と話をする機会が多いわけなので物事の本質を
捉え、その背景にはどのようなことがあるのかを見極める
必要があります。
助成金もそう。
毎年新しく出される助成金。
なぜその助成金が生まれるのかという背景と
それに関する企業側の体制と運用面、負担、福利厚生等。
これらを理解して提案する。
例えば、「キャリアアップ助成金」は
非正規雇用労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、
正社員化、処遇改善の取り組みを実施した事業主に対して
助成金を支給する制度です。
令和4年の概算予算要求では、
① 有期 → 正規: 57万円
② 無期 → 正規: 28万5,000円
の2本立てに変更となります。
(今までは③として有期→無期:28万5,000円あり)
この変更の背景って何だろうか、
またどこに予算を多くとっているのだろうかと
考えると政府の想いが見えてきます。
本質を捉えると見えてくる世界が変わるので
ちょっとワクワクします(笑)
もちろん助成金に関しては労働法の遵守が求められるため、
安易に「助成金取得できますよ」ではなく、労働時間の管理や
残業時間の計算、有給休暇の取得、就業規則等の整備など
労務という本質も忘れてはいけません。
物事の本質を捉える訓練をする。
これは訓練で向上します。
訓練は個人、組織の環境。
ワクワクする仕事をするために物事の本質を捉える。
大事なことです。
福井の社会保険労務士
北出経営労務事務所/シナジー経営株式会社