今年も10月1日を迎え、全国各地で内定式が
行われました。
来春入社予定の2027年卒の皆さん、
本当におめでとうございます。
一方で、採用担当の方からは
「内定式は終わったが、本当に4月に
来てくれるか不安」
という声も聞こえてきます。
■ 早期化がさらに進んだ就職活動
マイナビの調査によると、
2027年卒の7月末時点の内々定率は83.7%と、
前年をさらに上回りました。
政府の日程ルールは「広報3月・選考6月・内定10月」
のままですが、インターンシップから始まる
早期選考が当たり前になりました。
10月の内定式は「スタート」というより
「ゴール確認」の場になりつつあります。
その一方で、7月末時点でも約3割の学生が
就職活動を続けています。内々定を持ちながら、
よりよい会社を探し続ける学生が一定数いる
ということです。
内定式を終えた今も、内定辞退のリスクは
ゼロではありません。
■ 学生が企業を見る目は「お金」と「将来性」
同調査で、学生が「就活に影響したニュース」
の1位に挙げたのは「初任給アップ」でした。
リクルートワークス研究所によれば、
大卒の平均初任給は4年連続で上がっています。
大企業では初任給30万円台も珍しくなくなり、
中小企業にとっては厳しい競争が続いています。
2位・3位には「AI」「対話型AI」が並びました。
学生は「この会社で働いて、自分は成長できるのか」
「この仕事は将来もあるのか」を冷静に見ています。
給与の額だけで勝負するのではなく、
どんな力が身につくのか、
どんなキャリアを描けるのかを、
具体的な言葉で伝えることが大切です。
■ 「オヤカク」には注意を
今年の採用ルールで新しく加わったのが、
「オヤカク」の防止です。
オヤカクとは、内定辞退を防ぐために保護者の
同意を無理に取りつけることです。
政府は、学生の職業選択の自由を損なうとして、
企業にやめるよう求めました。
保護者向けの会社説明会や、
ご家族へのお手紙などで会社を知っていただく
工夫そのものは問題ありません。
ただし、「親の承諾書を出さなければ内定
を取り消す」といった進め方は避けるべきです。
内定者フォローは、あくまで本人との信頼関係が
基本です。
■ 10月からは就活生へのハラスメント対策も義務に
もう一つ、今年の秋から大きく変わったのが、
就活生など求職者に対するセクハラの
防止措置が事業主の義務になった点です。
面接官やリクルーターの言動、内定者懇親会での
先輩社員の言動も対象になります。
「内定式が終わったから一安心」ではありません。
懇親会や個別面談でのルールづくり、
相談窓口の案内、社員への研修など、
体制を改めて見直しておきましょう。
SNSで一度悪い評判が広がれば、
来年以降の採用にも大きく響きます。
■ 入社までの半年をどう過ごしてもらうか
内定式から4月の入社まで、約半年あります。
この間に連絡が途絶えると、
学生の不安は大きくなります。
月に一度の近況連絡、内定者同士の交流、
仕事に関する簡単な課題など、無理のない範囲で
つながりを保ちましょう。
それが辞退の防止にも、入社後の定着にもつながります。
なお、内定者研修や課題への参加を事実上強制すると、
内容によっては労働時間とみなされ、
賃金の支払いが必要になることがあります。
参加は任意とし、学業を優先してもらう配慮を
忘れないようにしましょう。
新卒採用は、内定を出して終わりではありません。
この後のフォロー。再度確認しましょう。
福井の社労士
シナジー経営社会保険労務士法人
シナジー経営株式会社








